人工知能(AI)の急速な進化は、産業や日常生活のあり方を塗り替えるにとどまらず、世界の軍事・安全保障のパラダイムを根本から変えつつある。かつて核兵器の登場が国際政治の権力バランスを決定づけたように、現代におけるAIの社会実装と軍事転用は第三次軍事革命とも評される地殻変動を引き起こしている。高度な推論…
自民党総裁に就任し、新たな政権を担うことになった高市早苗氏の外交姿勢は、国際社会から大きな注目を集めている。「鉄の女」とも評される高市氏のこれまでの言動は、保守強硬な色彩が強く、特に日米関係の強化と経済安全保障の推進に軸足を置くことは間違いない。その一方で、自身の歴史認識や国家観が色濃く反映された対…
6月3日、韓国の大統領選挙において、最大野党「共に民主党」の李在明候補が勝利し、第21代大統領に就任した。この選挙は、尹錫悦前大統領の非常戒厳令宣言とその後の弾劾・罷免という異例の政治的混乱を背景に行われた。李氏は選挙戦を通じて、尹前政権の失政を批判しつつ、中道層や若年層の支持を獲得するため、従来の…
トランプ大統領の対日姿勢:二つの顔 2025年1月20日に第47代米国大統領に就任したドナルド・トランプ氏は、発足から3ヶ月を経て、日本に対する姿勢において明確な二面性を示している。経済・貿易面では強い圧力をかけ、安全保障面では協調を重視する姿勢が見られる。この二面性は、トランプ政権の「アメリカ第一…
トランプ 大統領がカナダとメキシコに25%の関税をかける大統領令に署名した。中国には10%だ。 これに先立ち、バイデン氏は1月初頭、日本製鉄によるUSスチール買収を阻止することを正式に発表した。バイデン氏は昨年秋の大統領選を見据え、以前から買収に否定的な姿勢を示してきたが、この買収は米国の代表的…
トランプ政権の発足まで、あと僅かとなった。新たなトランプ政権の人事も明らかになっているが、そこで目立つのは相次ぐ対中強硬派の起用である。トランプ政権の外交・安全保障政策を担う国務長官には、中国・新疆ウイグル自治区における人権問題を強く非難し、中国による軍事的脅威に直面する台湾を軍事的に支援する必要性…
11月4日に行われた米大統領選の結果、共和党候補のトランプ氏が勝利した。これまでの世論調査結果では、トランプ氏とハリス氏の支持率は拮抗し、大接戦になると予測されていたが、いざ開票作業が始まるとトランプの優勢が顕著になり、結果としては圧勝だった。ハリス氏は獲得議席でトランプ氏に60以上の差を付けられた…
9月11日に米国では大統領選の討論会が行われ、本戦まで2ヶ月を切っているが、日本では9月に岸田政権が終焉を迎えた。岸田政権が発足したのは2021年10月だが、岸田政権は3年あまりにわたる外交でいくつかの成果を残したと言える。岸田政権は長きにわたって支持率の低迷が続いてきたが、外交・安全保障の専門家の…
米中対立が続く中、長崎県・五島列島にある男女群島沖の上空で8月26日、中国人民解放軍のY9情報収集機1機が日本の領空内を2分あまりにわたって飛行し、中国軍機による領空侵犯が初めて確認された。この情報収集機は中国から九州の方に向かって飛行し、男女群島沖上空で複数回にわたって旋回し、その間に領空侵犯があ…
世界が注目する米国大統領選挙まで、残り3ヶ月となった。最近はトランプ暗殺未遂事件、バイデン大統領の選挙戦からの撤退、後継候補ハリス副大統領の出馬など、その動向が大きく変化している。そして、暗殺未遂事件を受け、選挙戦でさらに優勢になったとみられていたトランプ氏は、ハリス氏が台頭したことで逆に劣勢に立た…
イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への空爆が続く。イスラエル側の犠牲者数が1400人余りに留まる一方、パレスチナ側の犠牲者数は1万人を超え、増加の一途をたどっている。国際社会ではイスラエルに対する非難の声が広がるが、イスラエルはガザ地区への空爆や侵攻を止めようとしない。こういった危機が発生し…
近年、アメリカと中国は安全保障や経済、貿易や人権、先端技術など、あらゆる領域で対立、競争していたが、11月15日に行われた米中首脳会談では両者歩み寄る姿勢を見せている。アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席、それぞれの思惑はどのようなものだろうか。 会談の背景にある米中の抱える事情 11月1…